場所はどのように捉えられているか

カテゴリ:普遍的なこと [2011年05月22日 22時45分]
toraekata

①外的条件 (=計量地理学になじむ)

 ・視覚→天候、植生、人の密度、建築物、…
 ・聴覚→音の頻度、大きさ、種類
 ・嗅覚
 ・他に触覚や味覚もありうる。(スイカを食べながら縁側で見た風景など)

 場所を構成しているのはこれらの要素である。その中で何が重要なのか、は解釈による。
 これらの要素は客観的に測定可能で、計量地理になじむ。

②(人間の)内的条件 (=人文主義地理学になじむ)

 ・経験→育ち方である。都会の喧騒の中に育てば静かさを嫌うかもしれない。
 ・体調→体調によっても場所の嗜好は変わる。体調が悪ければうるさい場所に行きたがらない。
 ・嗜好→経験によって嗜好が決まる。ひとけのない場所を好むなど。
 ・文化→文化がものの見方を規定する。アメリカ人の神社への見方は、日本人の見方と違うはずだ。

 場所の感じ方は人によって違う。それは一人一人の内的条件が違うからである。それは個人的経験とともに、文化によっても規定されている。
 これらの要素は測定が難しい。計量よりは、文学的記述になじむ。たとえばエッセイには、個人の趣味嗜好が書かれる。また、日記など、それらの文章の中にこの内的条件が断片的に記述される。また、個人の年表を作成してみても、内面を推し量れるかもしれない。単純な計量がし難いのが、この内的条件である。

③解釈 (場所をいかにして捉えているか)

 ・景観のゲシュタルト的解釈、特に植生が景観を強く規定する (フンボルト)
 ・「人間のまなざしが自然をいったん分割し、分割したものを単独の統一体にまで再構成する」(ジンメル)

 山野正彦『ドイツ景観論』には、景観をどのように捉えるか、について上記のようにドイツの学史が記されている。
 ①の外的条件を、②の内的条件を持った人間が解釈することによって、そこに場所への認識が成立する。その際、人間はどのように場所を認識し、解釈しているのか。そのメカニズムを明らかにせねばならない。ただし、ここはどうとでもいえる気がする。認識は哲学的な分野だからである。ここで現象学の仕組みを持ちだし、認識の仕方に当てはめる、などができそうだが難しい。

④解釈の結果

 ・景観の感受
 ・文学の描写

 ③で解釈をした結果、人間は景観を感受する。そこで場所への印象が生まれる。その結果を文字に残そうとすれば、文学的描写になる。文学の描写には巧拙があり、巧い物は場所への印象を克明に描くことができる。拙いものは場所の雰囲気を捉え得ず、月並みな描写に終わる。
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