さびしさの効用

カテゴリ:身辺雑記 [2011年07月05日 20時49分]
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 さびしさ ということは、情景のみならず、人間関係の希薄さも含むが、それが避けがたいものであるならば、解消の方向に力を使うよりも、それをずっと見続けている方が気がまぎれることがある。
 それで、さびしさ について書かれた本について。

①エリックホッファー『エリック・ホッファー自伝―構想された真実 』
 港湾労働者として働きながら哲学をしたホッファーの自伝で、人間関係は壊滅的に希薄ながらも、精神生活は強力に展開できることを示す。

②中島義道『カイン』
 人間には二種類あって、額に刻印を押された側(旧約聖書のカイン)であれば、劫罰を受けて死ぬまで孤独の中にあるしかない という内容。
 他に中島義道は『孤独について』で大学院の指導教官からのイジメを書き、『ウィーン愛憎』で孤独な海外生活を書くなど、社会性の低さに特徴がある。

③マルクスアウレリウス『自省録』
 人間には身の回りのことはどうにもできず、気の持ちようだけがどうにかできる と書いてある。気の持ちようを訓練していかなる場合も平静を保つようにし、他人をどうにかしようという考えは捨て、自己を改善しようという心持すら捨てることで、平安な心持になる。

④スタインベック『二十日鼠と人間』
 あからさまに社会不適応のため孤独な人間が死ぬはなし。


 このように、さびしさ 孤独について書かれたものを見続けていることで、何か見えてくることがある。それは、どうあっても毎日は苦しみであって、しかしそれを見続けることで内容を引き延ばし、他人の鑑賞に堪えるひとまとまりのものとして提示できるということ。
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